2016-01-01から1年間の記事一覧

犬歯の角度

わたしたちは絶望しながら生きて行くこともできる、それは冬の炭酸飲料のような、朝の廊下のようなもの。悴む指を温める方法をわたしは知っていて、それでも誰かを待っている。愛しあったひとや何度も読んだ本、布団から見た眩しい朝日や緑色の流れ星、拾っ…

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カルビにとんとろいちゆっけいちごはんたいいちえりんぎいちビールたんしおびびんば ウーロン茶

他に何が

今の恋人とさよならをしたらタバコをやめよう、そして二度と誰も好きにならない。今の友達を失ったらアルコールをやめよう、そしてもう誰も信じない。周りの人の幸せしか祈ることができない、金輪際誰からも好かれなくていい。救いはどこにもないように思え…

夜露

夜には香りがあって冬には色がある。生活を捨てて神様に会いに行くのは簡単なのに、誰がみても不幸せな顔をした乗客の一員になったふりをして人を殺しながら揺れていた。‪早く天使になりたい、わたしの爪はピンク色だしあなたの目は美しいから

黙って

もう自分の言葉がなにも出てこなくて他人の言葉をかき集めている、なのに心は揺れ動くのをやめない。機械を通して聞こえる声は素っ気ないのに酷く愛しくて、友達の歌声はわたしを生き返らせる。歯を食いしばって消費を続けてもその先にあるものはきっと土星…

発光

ワープするには音楽を、踊るためにはアルコール、夢を見るとき目を開き、愛するときは誠実に。空を飛ぶなら手を離し、夜は静かに窓を開け、落ちる星を避けながら、一番星だけ吸い込んで、気高く強く生きていく

日記

イヤホンで世界に蓋をして一等気に入っている靴を履く。帰り道にみえた大きすぎる満月の儚さにあなたは何を感じますか。例えば、星の少ないこの街で暮らすわたしのなかに誰にも見えない星があってどんなときに輝くのかを。例えば、くだらない話のなかにある…

何億光年

夢を見ていたの ひかりがいっぱいの とても大きな夢 そのひかりは あこがれ よろこび ぬくもり やさしさ そのなかでわたしは 唯一のかなしみ みんなわたしを弾いて 自由に流れていた ひかりは かなしみがうまれると わたしをつらぬいた そしてひかりは かな…

日記

海が苦手な彼をつれて夜の水族館、動かないメリーゴーランド、カワウソは二匹で寄り添って絹のベットで眠っていた。ポップコーンを食べながらうまれてはじめてみるイルカショー、彼の腕を軸にしてたくさんのクラゲと踊れたことが嬉しかった。ピラニアの目を…

鮮やかな感情を

「ずっと健康で長生きしてほしい」という恋人は言う、わたし健康じゃなくなって長生きできなくなって全部忘れてしまっても彼のことを好きでいられるような気がするのよ。去年の冬にあなたがくれたことばを、何度も何度も思い出してわたしは冬を待っていたの…

好きな映画のはなしを聞かせて

やりたいようにやっていいんだということを最近はよくおもう。凛として美しく、美しくすこやかに気高く過ごすのはすごく素敵なことだ。ベットの端に座って刺繍する時間があなたの声を鮮明にする。電気を付けずに入るお風呂で聞こえる水の音を遠い昔に聞いた…

雲隠れ

7年。秋はいちばん空を近くに感じて突然泣きたいような気持ちになる。ひとりの人間がいなくなることで変わってしまったたくさんの物事を、受け入れたり拒絶しながら過ごしてきたよ。生き写しのようにどんどん母に似ていくわたしを、いちばん近くて見ていて…

睫毛の先に

憧れの女優にはいつまでたっても敵わないまま、春夏秋冬あなたでわたしだけの人生を送っている。世の中の事情には疎いけど好きなものをたくさん言えるよ。ドーナツの穴がうまれたはなし、雨が降る前の匂いの変化、私にとっては四角い箱より時間を費やす価値…

骨抜き

変わり始めた季節の話、同じ季節を生きるということ。短い睫毛はパタパタとまばたきを繰り返すのに、蝶はじっと動かなくなった。手のひらで切るお豆腐には私の知らない愛があって、私の愛は海底の魚の餌になる。遠い名前もない星のこと、触れることの出来な…

2

ロウソクの灯りが照らすのはわたしがずっと欲しかったもの、お腹いっぱいで食べるケーキにイチゴは乗っていなかった。流れ星にはなりたくない、手の届きそうな満月に手が届かないことが嬉しくて、左手を握れば右手が握り返してくれた。知らない国の煙草事情…

時間を遡って

膨らむ頬、水色の風鈴、ぬるい化粧水、禁煙の焼肉屋、箱詰めの猫、食べ放題のソフトクリーム、転がる蝉、透明な水道水、星座占いに花言葉、整備された石畳、夏の星座と一番星、下駄の鼻緒、字幕映画、細やかな粒子、頻りに声を掛け続ける男、反射する光、流…

晴れた朝に

夏の夕方の生ぬるさを、冬になると忘れてしまう。蝉が鳴くと雪を踏む音を忘れて、宇宙に花が咲く頃わたしはきっと存在しない。日曜日、早起きしすぎて手持ち沙汰。昨日破った約束は今日もひたすらに生きていくわたしの強さになるような気がした。部屋を見渡…

まち針の色は

ナイフとフォーク使って食事するより安っぽいボーリング場で抱き合うほうが楽しいよ、ダイヤモンドよりチョコエッグがいい。「可愛いよ好きだよそのままの君がいいよ」なんてアクセサリー抱えながら伝えてくる男が幸せにしてくれるわけないじゃんね、そんな…

欲しいものなら奪いなさい

全世界に裏切られたような気がして誰かを愛したり大切に思ったりすることに疲れたような愛が尽きたようなそんな気持ちになった。「友達が多さんできますように」という短冊をなぜか忘れられずに、名前も知らないその子に友達が沢山できたらいいと何度もおも…

日記

大切な人がもう何も失いませんように、声に出すとその響きはあまりに頼りなくて(7.2)水の上を走っただけで道路を歩く人間のこと少し愛しく思えて手を振っちゃったりする(7.4)人に会うために家を出ても会えないことがあるなんて子供の頃は知らなかった(7.5)簡…

靴擦れ

どうしてもどうしても見つけたかったクローバーは結局見つからなかった、潰れた三つ葉はわたしの代わりに泣いているみたいだった。失うのが恐くて堪らないのに、手放すことを考える時間は増える一方で自分の嗚咽で目覚める日が多くなる。楽しいことなんてす…

オーブンから

なにかを学ぶために読む本も教訓を学ぶために見る映画も馬鹿馬鹿しくて、忘れないように覚えておこうと努力することも滑稽だとおもう。わたしはたくさんのことを忘れてしまったけど、私が忘れてしまったことを覚えていてくれる人がいて、誰かが忘れてしまっ…

結んでひらいて

ふたりが恐竜だったころ、玄関の海、あさ目覚めるといちばんに映ったもの!わたしは気づいていたのに、大事なものをボロボロと零しながら歩いてしまった。だけどそれぞれに振り返って考えてたくさん悩んだら、また新しいふたりで出会えたから、今際の際まで…

安息日に生まれた子供は美しく

何をやってもダメ、と思ったけどそんなに多くのことはしていなかった(5.18)このままでは駄目なのに上手にできない、垣間見える優しさを台無しににしてはいけないよね。疲れてるのはみんな同じ、という言葉は嘘を孕んでいるとおもう(5.19)傷つけられたぶん傷…

素足で

誕生日を迎えても明確な目標は見つからない。選んで、捨てて、捨てられて、選ばれて、それでもわたしは生きていたしきっとこれからも生きていくんだと思った。失ったものを愛しくおもうのは悪い癖で、いま目の前にいてくれる大事な人たちの事も時々呆れさせ…

体温36.7

世の中の常に大抵の場合わたしはついていけない、信じていたものが揺らいで消えた瞬間わたしはほんとうの意味でひとりぼっちになった。なにかを信じるならその世界で生きる覚悟が必要で、その覚悟もないわたしがいくら泣いたって助けてくれる人はいなかった…

記録

幸せな顔を久しぶりにみることができた。わたしも頑張らなければ、といつも思わせてくれる(4.10)春のバイク、キラキラ光る遊園地、背負った大きなリュック(4.14)血の繋がりを過信するわけではないがこれほどの幸せを分かち合えるのはやはり血縁が関係するの…

日記

生まれ変わったら、とかもう一生言いたくないんだよね。コインロッカーの暗証番号がわたしを強くすること、歓喜のキス、湯船の揺れ方。時々会って幸せだとか死にたいだとか言える友達が毎日の私を支えてくれていること、確かに存在していること。がらくたに…

当然の結果

逃げ出したのに捨てられたいぬみたいな顔をした。失いたくないとおもうときすでに失っているものに気づかないふりをして楽な方に逃げていたの、わたしは現実が怖かったし傷つきたくなかった。だけど、わたしの信じる本当をおもったとき絶望の後ろで血まみれ…

木々は肺のように空気をはらみ、いじわるな姉さんがわたしの髪をひっぱる。

自分の感情は自分で対処すべきだ、という恋人の考えが好きだし大切にしたい。誠実な正しさが、わたしは好きです。過呼吸おこした背中を撫でてくれる人が愛しい人でも寂しさ全てを埋めてもらうことは出来ない、私だって全てを理解できない。全部一緒なんて楽…