騒がしい教室で

 

卒業試験合格発表の日、おばあちゃんは泣いて喜んでくれた。恋人はお祝いに焼肉をご馳走してくれた。

国家試験から合格発表までは拍子抜けしたような気持ちで呆気なく終わった。

今日までの3年間、とてもとても長かった。

あっという間だったねと言われても、私には果てしなく長く感じた。夜に学校が終わって朝から仕事、夕方急いで学校に向かう繰り返しで会いたい人に会う時間も取れないことばかり。なんのためにとこんなことを、と思う時はいつもお守りの言葉が力をくれた。理不尽な教師、騒がしい教室。全く知らない人達とひとつのクラスになって過ごすのは耐え難いほど息苦しく、でも気を許せる友達が少しだけ出来た。勉強は理解できると楽しいのだということも初めて知った。幼稚園から今までずっと学校は大嫌いだった。でも入学しなければよかったと思ったことは一度も無かった。憧れの職業が自分の一生の仕事になったのだ。3年前に書いた日記を読み返すと驚いてしまう。もうこんなに時間が経っている。