2017-01-01から1年間の記事一覧

愛の記憶

部屋に落ちている髪の毛を見逃すまいと雑巾掛けをしていたら 恋人からの誘いを見逃した (11.15) 目を開けると朝 美しい鼻 不規則な呼吸 電車に乗り込み 彼の首に腕を回す 恋人といる時の私はシェルターの中だ 怖いものなど無いと知っている 悲しい顔 その瞬…

うつぶせ

たましいを込めて作った短い詩に広告のイイねがつく 全てを否定されたような気がした あなたの声とわたしの声は全然違うって今気づいたの 裸になって横たわる13時 すごく好きです ラジオの声 軽い声 わたしもすごく好きなんです たったひとつのきらめき 指標…

指先は呪い

自分を取り戻したい 全身全霊わたしでいたい 好きだったもの ときめくもの 好きな香り 好きな景色 そういうものでいっぱいにしたい 美しい恋人 たった一曲彼が選んでくれたラブソング ひとりで生きていくこともできた気がする さようならも言えた気がする 世…

背骨を伸ばし肋骨を折る

雨の日に電車に乗ると別の世界にいるような気がする みんながすごく遠い場所にいるような ひとりで随分遠くまで来てしまったような気がした でもわたしの手には誕生日のケーキ マカロン 耳にはお気に入りのピアス どんどん自信が湧いて来て 電車を降りる頃に…

夏風邪 それとよろめき

救いがないということがいつか私の救いになればいい。それでも愛している というのは愛じゃないかな、あなたの世界にもういられない と思うことは 昨日とは違う顔に見えたのは視力の問題ではなく これはわたしだけものであって なんだか風邪を引いたみたいで…

幻想だとしても

夢の話。その中でわたしはやるべき事があって、それには常に勇気が必要になる。わたしは言う「いろんな国の言葉で海と言って」。彼女は本当にたくさんの言語で海と言い、わたしはそれを理解し勇気が湧く。電車を寝過ごすと行ける場所、一生会えなくなるわけ…

ぬるいカフェオレ

私の孤独や悲しみに指一本触れて欲しくない、ボロボロの小説も擦り切れた音楽も救ってくれない夜にわたしを試した鋭い目を思い出す。いちばんの友達が同じようでまるで違う日々を過ごしていることが私のちからになる、側にいなくても一緒だと思うこと。目に…

23

誕生日の夜に同じ夢をみたこと、シュークリームは全部で5つ。わたしの髪を梳かす指は流星のようで、燃え尽きる前にぎゅっと掴んだ。母を想う夕方は光の匂いがする、皺ができる前に消えてしまったひと。5月は泡沫、火星の青い夕焼けをどこかで見たような気が…

八重咲き

寂しさを押し付けて泣いてしまう日もあるけど涙を拭きながら抱きしめてくれる人がいつもそばにいるよ同じシャンプーの匂い同じものでお腹をいっぱいにして同じメロディーを口ずさんでずっとこの人と生きていたいって私の心臓は彼のためだけに光っている 麗ら…

目線の先に

3時、強い光、手元の予約帳に小さな虹、何度手にかざしても色移りはしなかった。本を読んだ、美しい言葉、象やバスや甘いお菓子、涙は左目から右目へと流れていく。横を走り抜ける小学生、童謡を歌いながらする散歩は私の定番になっている。高らかな愛、それ…

星と日曜

私たちはもう何億光年も先に水が水として存在できる星があることを知っていて、星が瞬くだけでは驚かなくなった。どこにでも行けるような感覚と、もう引き返せないという感覚。繰り返すことなど1つもない、すべて離れ離れになっていくこと。懐かしい夢を見…

電灯と照明

夜のブランコにのって私は宇宙飛行士になった。背中をさする私の手は頼りないね、愛に固執する癖に自分のことが可愛いのなら一生黙っていたかった。チョコレートを強がりで買う女になりたくない、何度ぶつかっても絶対元に戻れるなんて確信はどこにもない。…