ぬるいカフェオレ

 

私の孤独や悲しみに指一本触れて欲しくない、ボロボロの小説も擦り切れた音楽も救ってくれない夜にわたしを試した鋭い目を思い出す。いちばんの友達が同じようでまるで違う日々を過ごしていることが私のちからになる、側にいなくても一緒だと思うこと。目に見えるものだけで愛を図ったりしてはいけない、当たり前に愛を与えられていたころ、愛は図ったり疑ったりするものではなかった。ひとりきりでいる時間をただひたすら眠って過ごす、あなたの形をした空白、わたしの形をした絶望、蓋をしたつもりでも密封などできるわけもなく、するすると、ゆるゆると、体を纏わり這い蹲って声も出なくなって、救いなんてどこにもないような気がするね。