指先は呪い

自分を取り戻したい 全身全霊わたしでいたい 好きだったもの ときめくもの 好きな香り 好きな景色 そういうものでいっぱいにしたい 

美しい恋人  たった一曲彼が選んでくれたラブソング ひとりで生きていくこともできた気がする さようならも言えた気がする 世界からはみ出したわたしを引き止めたのはいつもの強い眼差しだった 何度だって立ち止まる いつか離れ離れになるかもしれない それでも何度だって思い出させて 手を引いて連れていって 懐かしい風が吹く場所 今までの日々が層になって私たちを守ってくれる