オーブンから


なにかを学ぶために読む本も教訓を学ぶために見る映画も馬鹿馬鹿しくて、忘れないように覚えておこうと努力することも滑稽だとおもう。わたしはたくさんのことを忘れてしまったけど、私が忘れてしまったことを覚えていてくれる人がいて、誰かが忘れてしまったことを私が覚えていたり、そうやってちゃんと懐かしんでいけることが幸せなんだとおもった。一度信じたものに裏切られることは決してないのだし、もし裏切られたと感じたのなら、なにひとつ信じていなかったのと同じことなのよ。他人の汗が鼻に付くような季節をまた同じ気持ちで迎えられたこと。愛してくれるひとに報いる生き方を、自分に恥じない暮らしを、したいです