日記


愛してやまない春がきた、まだ少し寒い部屋の布団にくるまって塊になる。恋人は眠っている、いつも。
春の風を愛している、春はやさしくて、やわらかくて、少し怖い。

青春時代と呼ばれる日々を共に過ごし、多くを語らずとも同じ気持ちでいることを信じられる美しい友人。彼女はいつも素敵で、特別だ。駅で抱きあって、たった数ヶ月しか経ってないのに嬉しい気持ちが湧いてくる。帰りたくなくて駅までゆっくり歩いてしまう。

近頃はまた悪夢ばかりを見ている。昔から夢と現実の境目が曖昧になって、朝になっても泣いていた。おはようと言う声が救いだったし、部屋のどこかで鳴っている小さな音が怖かった。でも今は、眠れるまで頭を撫でてくれる人がいて、安心してもいいと信じることが出来る。とてもしあわせだと思う。

大きな地震があった時、連絡をくれる家族がいること。3月に降る雪、外で働くお父さんの安全を祈る時間。美しく勇敢な甥っ子達のことを思えばどこにいても胸が熱くなる。ひどく傷つけ悲しませても、変わらない愛をくれたみんなに私ができることは何かいつまでも分からない。