光なき窓

 


夏に書き溜めた日記は公開することなく屍になった 秋の気配で胸が締め付けられても日々はなにも伝えず過ぎていく

 

幾度となく思い浮かぶ風景 捨てきれなかったもの どうしても手放せなかったもの 優しさで作られた過去 許されることは愛ですか 大きく手を振ってありがとうを全部あげるよ

 

夢と現実の境目が曖昧になってお風呂場に飛び込んだ 髪の毛を泡だらけにして振り返る恋人を見て涙が止まらなくなる 会いたいと願うこと 私はうんと悲しい気持ちになってしまう 

 

生き抜くこと  こうして何気なく重ねる日々が あなたと交わって いつかひとつになれたらいいと思う